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屍のポーズは何分が理想?ヨガの効果を引き出す時間とやり方

ヨガの効果

ヨガのレッスンの最後に行う「屍のポーズ(シャヴァーサナ)」——多くの人がこの時間を“ご褒美”のように感じているのではないでしょうか。

仰向けになり、ただ呼吸を感じ、心と体を休めるこの時間。このポーズの難易度はゼロで誰でもできるのに、その効果は計り知れません。

レッスン中、屍のポーズに入ると、数分後には「スー…」という寝息が聞こえてくることも珍しくありません。それだけ深くリラックスできている証拠です。

インストラクターとしてその様子を見ると、「ちゃんと届いたな」と嬉しくなります。

でも一方で、こんな疑問を感じたことはありませんか?

屍のポーズって、どのくらいやればベストなんだろう?

短いと物足りないし、長すぎると眠ってしまいそう…

今回は、そんな屍のポーズの“時間”にまつわるお話を、初心者や新米インストラクターの方にもわかりやすく解説します。


リラックスポーズなのに「時間」で悩む?

ヨガのレッスンの最後に登場する屍のポーズ。ポーズそのものはシンプルですが、深いリラックス効果があるため、心身の回復にとってとても重要です。

とはいえ、「どのくらいの時間取るのがいいのかな?」と悩んだことはありませんか?

たとえばヨガを始めたばかりの方なら、

「この時間、長すぎ?」

「もう起きた方がいいのかな?」

と不安になることもあるでしょう。インストラクターになりたての方なら、

「時間配分、大丈夫かな?」

と気になるかもしれません。

そんな時、参考になるのが、医師でありヨガ指導者でもある石井正則先生の言葉です。

「僕はポーズをやる時間の一割、屍のポーズが必要だと思っています。ポーズが60分なら6分、90分なら9分。最近は最低でも10分という先生もいます。学術的な根拠はないけれど、確かにある程度長いほど、自律神経が安定するのは間違いない。3分ではさすがに短いですね」

つまり、レッスン時間の10%程度を目安にするという考え方です。

詳しくはこちら

これは一つの指標としてとても役立ちます。実際、私自身も60分レッスンの中で、最低でも4〜5分は確保するようにしています。


時間によって変わる「質」

屍のポーズを3分とるのと、7分とるのとでは、心身への効果に違いがあると感じたことはありませんか?

たとえば、3分だけでは「休みきれていない」感覚のまま立ち上がることもあります。

一方で、7分〜10分しっかりとることで、深いリラックス状態に入りやすくなり、結果的にその後の集中力や活力にもつながります。

これは自律神経の観点からも理にかなっています。交感神経優位な状態から副交感神経を優位に切り替えるには、ある程度の“時間”が必要です。

すぐにはスイッチが入らないからこそ、屍のポーズには「待つこと」も大切な要素になります。

とはいえ、現実には「60分レッスンの中でそんなに時間を取れない」という声も多くあります。

そんな時は、屍のポーズの“質”を高めることを意識してみてください。

たとえば、部屋の照明、香り、声のトーン、音楽の選び方、ポーズ前後の流れを整えるなど、五感を通じてより深くリラックスできる環境を整えることで、5分程度の屍のポーズでもしっかり効果を発揮できるようになります。

そのためにも、クラスデザインを工夫することが大切です。

副交感神経を優位にするには、あえて交感神経を高めておくのがポイントです。理想的な自律神経の状態とは、交感神経と副交感神経がどちらもバランスよく働いていること。

簡単に言えば、「気を引き締める時は引き締めて、リラックスする時はとことんリラックスする」ということです。

屍のポーズでしっかりリラックスするためには、レッスンのピークをきちんと作ることが大切です。

強度としては「ややキツイかな」くらいのポーズを終盤に持ってくると良いでしょう。事前に軽く脈拍数を上げておくと、リラックスに入りやすくなります。

こうした工夫を取り入れることで、屍のポーズの「質」を高めることができ、限られた時間の中でも十分なリラックス効果を引き出せるのです。

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モーニングヨガの屍のポーズはどうする?

ここで一つの疑問が出てきます。

それが「朝ヨガ(モーニングヨガ)での屍のポーズの扱い」です。

朝から10分も深くリラックスしてしまったら、そのあと起きるのがつらくなる…と感じたことはありませんか?

実際、朝ヨガに参加する方の中には、

「寝てしまいそうで不安…」

という声もあります。

このような場合は、屍のポーズを「切り替えの時間」として考えるのがおすすめです。

具体的には以下のような工夫が効果的です。

  • 3分程度にとどめて軽めに行う
  • 屍のポーズの後に“座った姿勢で呼吸を整える時間”を挟む
  • 終了後に軽く身体を動かすフローを取り入れる

こうすることで、「気持ちよくリセットできる朝ヨガ」に仕上がります。

つまり、屍のポーズの“正解時間”は一律ではなく、「レッスンの目的」や「時間帯」「参加者層」によって柔軟に変えてよいということです。

まとめ

屍のポーズの時間は、レッスンの10%を目安にすると効果的です。60分なら6分程度の時間を確保を目標にしましょう。でも大切なのは“時間の長さ”より“質”です。

屍のポーズの時間をレッスン10%程度確保できるのが1番ですが難しい場合もあります。その場合は質を高める工夫があれば深いリラックス効果が得られます。

朝ヨガなどでは短く設定し、切り替えの時間として使うのも一つの方法。目的や状況に応じて柔軟に調整することが、屍のポーズをより効果的なものにする鍵です。

プロフィール
kushimotomisao

串本 操/ヨガ・ピラティスインストラクター広島県広島市出身。全米ヨガアライアンスRYT200 ポールスターマットピラティスインストラクターの資格を取得。
広島市内の整形外科で17年間勤務後、2025年4月に独立。ボディコンディショニングサロンゆうまなを広島県廿日市市にオープン。「ヨガ・ピラティスのメソッド」と「15年以上実務から得た経験と知識」を活かした運動指導方法でリハビリ業務やグループレッスンをしています。保育園でのキッズヨガ、アスリートへのコンディショニングヨガ、高齢者向けのシニアヨガと転倒予防教室など老若男女問わずそれぞれのニーズに適した運動指導を得意としています。

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