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ヨガと禅語で心を軽やかにするシリーズ ~我逢人~

ヨガの基礎知識

ナマステ!ヨガ初心者アドバイザーの串本です!

日々の生活の中で、ふと心が軽くなるような瞬間に出会うことはありませんか?
そんなとき、「我逢人(がほうじん)」という禅語が思い浮かびました。

この言葉には、「人との出会いを大切にする」という、シンプルだけれど奥深い意味が込められています。
ヨガの呼吸やポーズとともに、日常の中で出会う人たちとの小さな交流に意識を向けてみると、心が少しあたたかくなるかもしれません。

今回は、この禅語「我逢人」とヨガの視点を重ねながら、日常に新たな気づきを見つけていく時間を一緒に過ごしていきましょう。

我逢人の意味

「我逢人」は、文字通り「私が人に出会う」という意味です。
禅の教えでは、すべての出会いは一期一会のように尊く、その中に学びや気づきがあるとされています。

ヨガでも、呼吸やポーズを通じて「今この瞬間」を丁寧に感じることを大切にします。
同じように、人との出会いにも意識を向けてみると、日常に優しさや深みが生まれるように思います。

たとえば、仕事中に同僚と交わすちょっとした一言。
普段なら流してしまうような会話も、少し立ち止まって味わってみると、その人の気持ちや想いが伝わってくることがあります。
カフェでバリスタさんと笑顔で交わす「ありがとう」、子どもが話しかけてくれる一言。
そうした小さなやり取りが、心にやさしい彩りを添えてくれるのです。

でも、この「出会い」は、人に限った話ではありません。
お気に入りの本との出会いや、ふと手に取った器の手触りに癒される瞬間。
庭先で見つけた小さな花や、道ばたで目が合った猫のまなざし。
物や生き物との出会いにも、不思議と心が動かされることがあります。

どんな出会いにも、僕たちの感性を揺さぶる何かがあって、それが日常に彩りを加えてくれる。
そんなふうに思うと、世界が少し優しく見えてくるような気がします。

我逢人の由来

「我逢人」は、禅宗、特に臨済宗の修行僧たちが大切にしてきた言葉です。
もともとは「自己と他者が出会うことで真理に近づく」という教えから生まれました。

たとえば、鎌倉時代の禅僧・道元禅師のエピソードに、弟子との何気ない対話から深い気づきを得たという話があります。
それはまさに、出会いの中に真理があるという「我逢人」の精神そのものです。

ヨガでも、ポーズや瞑想を通じて内面を見つめながら、同時に外の世界とのつながりを感じていきます。
「ありがとう」「元気だった?」という日常のやりとりの中にも、そうした気づきの種はきっとたくさん隠れているのだと思います。

そして私たちは、人だけでなく、物や生き物とも無言のうちに心を通わせているのかもしれません。
ある風景に出会って涙が出るとき、長く使っている道具に愛着を感じるとき。
そうした「静かな出会い」にも、僕たちは確かに何かを受け取っているのだと思います。

僕の考え

整形外科で働いていた頃、同期や他部署のスタッフと過ごす日々がとても楽しかったのを覚えています。
患者さんの笑顔や、忙しい中でも冗談を言い合える関係、ちょっとした気遣い。
そうした日常のひとコマが、自分にとってとても大切な時間だったんだと、あとになって強く感じました。

ヨガを始めてからは、また新しい出会いが増えました。
クラスに来てくれる方々や、ワークショップで出会った仲間たちとの時間。
その中で「えっ、あの人を知ってるの?」と、思いがけない共通点が見つかることもありました。
そんなとき、世界が少し小さく、温かく感じられるんですよね。

出会いを大切にしていると、初めて会う人とも自然に心が開けるようになってきます。

正直、「自分探しの旅」みたいなものには、昔はあまりピンときていませんでした。
一人で山にこもったからといって、自分が見つかるとは思えなかったし、それよりも日々の中で誰かと向き合うほうが、自分を知る近道だと感じていました。

実際、いろんな場所に行き、たくさんの人と出会う中で、「あ、自分ってこういうところがあるんだ」と気づく瞬間が少しずつ増えてきます。1人で自分自身との対話する重要性も理解していますが、いろんな人との出会いの中で自分自身を見つけることができます。

そして、日常の中で出会った一冊の本や、道端で咲いていた花、小さな動物の仕草からも、なぜか自分自身の内面に静かに向き合えることがありました。
人との出会いと同じくらい、そういった「もの」や「いのち」との出会いも大切にしていくと心が強く保てるようになります。

結局、自分という存在は、人との関わりや、物や自然とのふれあいの中で、少しずつ輪郭を持って見えてくるものなんだと思います。
我逢人って、きっとそういうことなんでしょう。

まとめ

「我逢人」は、日々の出会いを特別なものに変えてくれる禅語です。
ヨガで呼吸やポーズに意識を向けるように、人とのやりとりや、物、自然、生き物との関わりにも少し心を向けてみると、忙しい毎日の中にも小さな幸せが見えてくる気がします。

、家族との何気ないやりとり、お気に入りのマグカップ、いつもの道に咲く花、小さな虫の動きに心を留めてみること。
そんな一瞬が、僕たちの心をじんわりと温めてくれるのかもしれません。

今日、何かと出会ったそのときに、ほんの少しだけ「この出会い、どんな意味があるかな?」と考えてみてください。
きっと、あなたを変える出会いなはずです。

プロフィール
kushimotomisao

串本 操/ヨガ・ピラティスインストラクター広島県広島市出身。全米ヨガアライアンスRYT200 ポールスターマットピラティスインストラクターの資格を取得。
広島市内の整形外科で17年間勤務後、2025年4月に独立。ボディコンディショニングサロンゆうまなを広島県廿日市市にオープン。「ヨガ・ピラティスのメソッド」と「15年以上実務から得た経験と知識」を活かした運動指導方法でリハビリ業務やグループレッスンをしています。保育園でのキッズヨガ、アスリートへのコンディショニングヨガ、高齢者向けのシニアヨガと転倒予防教室など老若男女問わずそれぞれのニーズに適した運動指導を得意としています。

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